2013年2月24日日曜日

おでん,太郎,インド

おでん

昨晩からおでんを煮たのだ。
だしの素や醤油やみりんで適当に味をつければ,
おでんの素など要らぬと思ったので買わなかった。

適当に味付けをして,
味見すると,
どうもだしと醤油の風味が強いような気がして,
これはしまったと思ったが
大根,玉子,練り物,厚揚げなどを入れ煮込むと,
おでんの味となった。
ここ数年で最高“に”おでんの味である。

おでんに日本酒,とても良いと思うが,
今日は飲まない。飲まないと誓おう。


太郎

年明けから読んでいた,角川の「堕落論」読み終わる。
太宰とかその辺の無頼派と呼ばれる人たちの小説は,
暗いとも言われるけど,
いろんな人物や事柄を斜めから茶化している感じが,
自分には向いている。

岡本太郎美術館へ行った頃から読んでいた,

も読み終わった。
この人は,芸術家としてはもちろん評価されているが,
文章も面白い。
文章は変に技術にこだわっておらず,
特に本書には哲学が凝縮されている。

最近,ずいぶんと彼に傾倒しているので,
日常生活で爆発とか言わないよう注意したい。
オリジナリティが大切なのだから。


インド

そういえば,
再来週の月曜からインドへ行くのだった。
宿,旅程ほとんど決まっていない。

とりあえずバラナシとブッダガヤーへ行きたい。
ヒンドゥー教や仏教に関する文章をいくつか読んで,
焦がれている。
滞在時間はあまり無くないのだけれど。


これまで面白いと勧められても手を出そうともしなかった,
沢木耕太郎の深夜特急 (インド・ネパール編) をJRの駅の本屋で見つけて買う。
これは飛行機の中で読もう。


2013年2月21日木曜日

アイフォーンの電源ボタンが壊れる

アイフォーンの電源ボタンが壊れた。
昨日は,Assistive Touchをオンにすれば良いと思っていたけど,
癖で電源ボタンを押してしまうたびに,
返って来ないボタンの感触で傷心する。


2日にいっぺん充電すれば良いくらいだから,
全然ヘビーユーザーでもなんでもないのに,
たまに触る電源ボタンが返って来ないだけで,
何かを失った感じでもやもやする。


テープの粘着力で引っ張れば
元に戻るんじゃないかってやってみたけども,
どうにもならない。


アイフォーンだからね (涙目)

2013年2月18日月曜日

実りの無いように思う一日

本日は,最近では珍しく文化的に充足感のある一日です。
研究論文1報とレヴューを1報読んだし,
興味のある研究論文を2報探し出しました。
読みかけの小説も読み進めることが出来たし,
やりかけにしている英語グラマーの教本も進めることが出来ました。

グラマーの本は全て英語で書かれているけれど,
ノンネイティブ向けに書かれた本なので,
どう表現したい時にどの文法を使うかということが分かりやすく書かれています。
目から鱗が落ちる本なのだけれど,
ひどく退屈でまだ Lesson9 present perfect continuous
(現在完了進行形はこう言うのか) までしか読んでいないです。


予定していた実験は予定通りに終わり,
3月初旬に予定している旅行の予定を立てることも出来ました。


充実しているようなのに,いまいち前進している感覚が感じられません。
恐らくそれは,自己を省みる余力が出てきたということなのだと思います。
2年くらい前迄は感じていたのに,
それ以降は日々に忙殺されて,
仕事をこなしていくだけの毎日ではこんな感覚を感じる間も有りませんでした。

人生のうちでドラスティックに前進感を感じる日が有ります。
しかしそれは幻想なのです。
本来は毎日少しずつしか進めず,
歩幅が自身に知覚できるサイズになった時に,
前進を感じられるだけなのだと思います。


実りを感じられずとも一歩一歩,
ゴールをイメージして必要なことを続けていくだけです。

2013年2月17日日曜日

岡本太郎美術館へ行った

何かエネルギーが足りなく感じるとき,
わたしはよく岡本太郎の作品を観ます。

かねがね,行きたいと思っていた
岡本太郎美術館へ一人で行ってきました。

美術館というのは,
特に心の保養の目的で行く場合には,
一人で,自分のペースで,
行くのがよいと思います。


岡本太郎美術館は生田緑地というところの最深部にありました。
道のりには様々な文化的展示物の出来る施設があって,
川崎は文化を大切にする自治体なのだと思いました。


緑地なのでこういう林のようなところも抜けて,
ようやく辿り着く。



何を考えて造ったのか

美術品を観ているとき,
わたしは最初一つのことを考えていました。

岡本太郎の作品といえば,
抽象的で大胆な色使いの絵画や,
非常に独創的な形の彫刻が有名ですが,
それらをどんなことを考え作品を造っているのかということです。

岡本太郎という人が
とてもセルフプロデュースの上手な人だと思ったので,
ああいう絵や造型物が,
芸術だともてはやされて,
高い値段で取引されているのを,
斜めから見て楽しんでいたのではないかと感じたのですが,
作品を観ていくにつれそうでは無いのだろうなと感じました。

言葉で説明の出来ることでは無いのです。
まさに百聞は一見に如かずといった感じで,
わたしの表現力では百聞でも表すことが出来そうも無いのですが,
そう思ったのでした。

一つにはそういうくだらないことを考える余裕も無いくらいに,
人間の表現や文化の限界に向き合っていたのだろうなと思います。

また,芸術家としての面だけでなく,
思想家としての岡本太郎を知ることが出来ました。

既存の文化への尊敬と未知への挑戦の姿勢を,
わたしも真似したいと思いました。


TARO賞

岡本太郎現代芸術賞展の展示もありました。

現代美術というのはよく分からなくて,
いままで,敬遠してきたのですが,
前述の通り,何か論理的な説明を求めずに,
一見の後に残る余韻を大切にするスタンスで
見ることにしました。

わたしが気になったのは,
部屋 (作品) の中に,観衆が靴を脱いで入り,
さまざまな展示品の音を聴くというものでした。

どこが気になったかというと,
わたしが靴を脱いで作品の中に入って音を聞いているとき,
監視の方が靴を揃えてくれたことです。

わたしの靴はつま先の方を出口の方へ向けて揃えてくれたのに,
わたしの同時に入った小さい女の子の靴は,
ちょうど,駆け足で部屋に入っていったように,
左右互い違いに直したのでした。

あぁ,これは作品の中に入っている人たちには,
音を聴かせる体験 (作品) を与えているけど,
外から作品を見る人には音を聴いてる私たちも作品の一部として映っているのだと思いました。
そしてそれは,意図せず生まれたのではなく,
作者の意図によって生み出されているのだと感じました。

まだまだ表現には可能性が有ります。


ガチャ

お土産売り場を観ました。
派手な柄の岡本太郎ネクタイ買ったろうかと思いましたが,
またそんなものを買って,という未来が予想できたのでやめました。

代わりに太陽の塔ストラップと
岡本太郎の作品のミニチュアが入っているガチャガチャをやりました。
ちなみに太陽の等のストラップは,
リングが一日で壊れたので,
イヤホンジャックに付けられるストラップの部品を,
ロフトで200円くらいで購入しました。


ガチャガチャではピグモンとカネゴンのハイブリッドが当たりました。


2013年2月14日木曜日

飲み過ぎている・悪妻論

飲み過ぎている

ダークスカイインペリアルスタウト

詳しい理由は伏せるが,最近飲み過ぎている。
人付合いで飲んでいるものだし,
それぞれの酒を飲む機会というのは楽しい。
一緒に飲んでくれる人たちも素晴らしく,酒の味を一層美味くしてくれる。

とはいえ飲み過ぎている。
やはり,飲んでも週に1度くらいでないと,
酒のありがたみというものを感じなくなってしまうし,
病気も心配である。

酒は好きだが,
もっと低頻度で良い。

この前,飲んだダークスカイインペリアルスタウトは
格別であった。
これが禁酒明けの一杯ならばなおさら美味しかっただろうに。


悪妻論

年明けから,
つまみ食い (読み) をしながらも読み進めている堕落論だけれども,
収録されている悪妻論というのを読んだ。

日本における良妻と悪妻について書いた短い文章だったが,
悪妻の品行に思い当たる節がいくつもあり思わず笑ってしまった。

文章の結論としては,
男性から一歩引いたような古きより良妻とは全く良妻ではなく,
遊ぶことの多い,所謂悪妻は魅力が多く却って良妻であるというような話だったと思った。

文章中の悪妻ならば私も悪妻の方が良いかな。
多情淫奔は困るけれども。

2013年2月11日月曜日

DYIでスタンディングデスクを作ったった

DIYが
Do it yourselfの略だと知って驚きました。

日曜日大工の方がしっくりきます。
月曜だけど。


スタンディングデスクを自作した

執筆活動をしている時は,
デスクに向かい座った状態で,
長時間キーボードを叩くということになる。
そうすると決まって私は,
首筋の奥の方が凝ってきてしまって,
我慢ならない。


そこで,
ライフハッカーの間で少し前から話題になっている,
スタンディングデスクに移行することにした。
PC作業を立った状態で出来るようにするということである。


スタンディングデスクは既製品を購入すると高いし,
職場で,今ある設備を使って作りたいので,
現在デスクの上にある本棚を改造する形で,
作成することにした。


材料として,
木の板 (多分,神棚用),スライドレール,ねじ・ナット類,L字の留め具を購入。





材料費はしめて,2,785円。
木と留め金だけで2,000円くらいしているので,
ここをどうにかすればもっと値段を抑えられるかも。


完成する


こんな感じになりました。
本棚の段の裏面にねじでスライドレールを固定して,
丁度キーボードスライダーのような形で取り付けています。
液晶画面は本棚の上におくと,
立った時にいい具合高さになりました。

キーボードスライダーの要領で取り付けているので,
もちろん

格納時

御開帳


というような感じで,
仕舞ったり出したりして,
省スペースにも一役買うというわけです。


今は達成感が沸き上がってきています。
すごい仕事が出来そうな気分になってきました。

2013年2月9日土曜日

春節パーティーを120%楽しむ

今日は中国の春節
(旧暦の新年) だとかで,
昨日は中国人の友人のパーティへ行きました。

パーティと言っても,
ホームパーティみたいなものではなく,
日本在住の方が集まってやるもので,
数百人規模のすげーやつです。

一昨年も誘われ参加しましたが、
日本人はほとんど居なくてめちゃくちゃアウェーでした。

今回はその教訓を生かし,
日本人数人を巻き込んで,
参加しました。


120%楽しむ

なんでも抽選会があるらしく,
抽選会の為のチケットを手に入れる為には,
少し早く会場入りしないといけないようなのです。


ちゃっかりチケットを貰う。
106番です。

120%楽しむには,
こういうところもしっかり参加しないと行けません。


開始

会には日中友好なんとか会の方も参加しているということで,
日本語でも進行してくれるのですが,
だいたい司会の方が忘れたりして,
全くどういう状態か把握できません。


その後,
・大カラオケ大会
・美味しい中華料理
・美味しい豚足の煮物
・中国人に間違えられ,中国語で話しかけられる
・抽選会 (106番は当たらず)
・怪しい団体からのパーティのお誘い

などがありました。


前回の参加に比べると,
話せる日本人も多かったので,
アウェー感を感じること無く楽しむことが出来ました。


尻つぼみ

2013年2月8日金曜日

最近観たMVについての雑感

ふりそでーしょん


先週末くらいのニュースで,
きゃろらいんちゃろんぷろっぷきゃりーぱみゅぱみゅさんのMVに抗議が殺到しているというのがありました。
それに対するきゃろらいんちゃろんぷろっぷきゃりーぱみゅぱみゅさんの返しは見事だったと思いました。



イッキ飲みが危険で,社会的規範と照らして,批判されても仕方ない行為だということには同意です。
しかし今回のMVが演出が,公開を制限しなければならないような程度かというとそうではないと思いました。
十分に表現の自由と範疇にあると思いました。

一方で,健全な作品として,健全な批判は受けて当然だと思います。
その点,イッキ飲みの演出がふさわしくないという批判は健全であっても,
MVの削除以来は健全ではなく,
表現の自由を著しく損なうのではと思いました。


不思議系のきゃろらいんちゃろんぷろっぷきゃりーぱみゅぱみゅさんの“酔っ払った世界観をイッキ飲みで表現している”というコメントに感心しました。


それにしても,
洗練された律動体操みたいなダンスは,
(律動体操も十分に洗練されてるけど)
日本のヴィデオなどで観て,海外のではあまり観ない気がするけど,
日本人のセンスなんだろうか。


ファッションモンスター


最近,後輩が突然おしゃれになったので,
ファッションモンスターと呼んでいるけど,
今更ながら,このMVを観ました。

坊主のおじさんがコンサバを一刀両断にするところが,
とても印象的でした。


きゃろらいんちゃろんぷろっぷきゃりーぱみゅぱみゅさんは,
元々原宿系と言われていて,
確かにコンサバじゃないけど,
従来のアヴァンギャルドなファッションとも違う気がしました。

自分のイメージが違うだけかもしれないけど,
アヴァンギャルドはもっと高価で洗練されたイメージがありました。
原宿系と呼ばれる人たちは,
原宿の古着とかファストファッションとか
どちらかといえばチープな感じと,
サブカルとかがミックスされて,
それらとは何か一線を画した新しいもののような気がします。

そういう既成概念にとらわれたわたしの考え方こそがコンサバなのか。
もっとアヴァンギャルドな生き方をしたいものです。


I got a boy


趣向が変わって韓流です。
韓流は東南アジア一帯でも日本と同様に人気が高いらしく,
タイの方に少女時代で誰が良いか聞かれ
ソヒョンさんと言って以来,
「お前はよく分かってる」という勲章を頂き,
何かと最新の情報を教えてくれるようになりました。

ここ最近は忙しかったにもかかわらず,
お前はあのMV観たか,
未だ観てないのか,
早く観ろ,
という再三の催促をされていましたが,
諸々が終わった今,ようやく観た次第です。

ダンスも曲調もこれまでの少女時代と違って,
わたしの琴線には触れませんでした。
バービーの世界観を蒸留したような,
頭がガンガンする色調は何なのでしょうか。
これが流行ってるのかな。


やはり,アイドルの歌はもっとポップなメロディか歌謡曲路線の方がなじめると思いました。


これなら,
ワァォ,ファンタスティックベイビーのやつの方が
心に響きます。
コカコーラ好きだし。

2013年2月7日木曜日

研究論文をlatexで書いた

あまり数式を使わない分野ですが,
今回,わたしは興味本位で,
論文をlatexで書き上げるという
謎の自分ルールを設定しました。

これによって後半とても苦しめられました。
ボスにレイアウトについて指摘され,
「そんなことはプログラムの設定上無理です。」
という半ば逆ギレをしでかす暴挙にでました。

「プログラムのせいにするな。」
と言われて,当時はカッとなりましたが,
頭を冷やして考えてみればその通りです。

ということで何が行けなかったのか反省したいと思います。


反省

今回 論文の執筆をlatexで書くという
縛りプレイで行ったわけです。

良かったこと

・Fig及びTable番号付けとその参照

ふつう,図表に出てくる順番で番号を振って,
本文中でそれを参照する時には,図1.1 などのように表記しないと行けない訳ですが,
その辺りは全く意識しなくても勝手に番号を振って,
そして参照もしてくれていたので便利だったと思います。

特に自分の場合は図表だけで20頁くらいあって,
それらが文章構成の都合でしょっちゅう移動していたので,
図表番号の整合性に注意を払わなくてよかったことは,良い点でしょう。


・目次

目次も章や節などをタグで適当にマークアップしておけば,
自動で生成してくれて助かりました。

またタグには章 > 節 の様な序列があるので,
文章のツリー構造を意識して執筆が出来たと思います。


悪かったこと

・bibtexが使いこなせなかった

かなり時間を取られたのがここでした。
harvard styleの引用にするために,
natbibというファイルを読み込んだところまでは良かったのですが,
Referenceがうまく出力できず,
最終的には,諦め手打ちにしました。
時間があれば改善できたかも。

・レイアウトの要求が多い場合には...

latexの良いところに,
きちんとマークアップして文書を作れば,
適切な書体選びや,
適当な図表なレイアウトなどをしてくれて
著者は内容だけに集中すれば良いというところがあると思います。

わたしはjsbookというスタイルファイルを使いましたが,
デフォルトのままのレイアウトが受け入れてもらえず苦労しました。

例えば章始めのページの余白や,
見出しのゴシックフォントなどを直すように指摘され直すのに一苦労しました。

どうやったら直るのか,
プリアンブルに書き加えてはコンパイルして,そして書き直してを繰り返しました。
周りに使っている人が居なかったので聞くことも出来なかったけど,
もっと効率的な方法があったのか...?


総括

良かったところも沢山ありましたが,
不慣れなことが完全に裏目に出て,
論文の内容に集中できないということがありました。

今回の件で,
わたしはずいぶんと洗礼を受けたようで,
執筆中盤には,最初からwordにすれば良かったと思ったりもしましたが,
今ではまた使いたいというドMな心境です。

ともかく今回,
latexって響きかっこいー,使お
といってやすやすと使えるもんではないことが分かりました。

2013年2月6日水曜日

脱稿

昨年末から追われていた
論文を昨日脱稿しました。

正直,不満が残る部分もありますが,
今の余力と期日を考えると,
この辺が落とし所なのだと思います。

こういう仕事には厳密な意味での完成というものは無くて,
自分が完成だと決めた地点が完成となると思います。

すべては自分が納得いくかどうか,
言い換えると常に自分との戦いだと思います。

自分の気付いている論理矛盾に,
周りは気が付いていないということがよくあると思います。

誤魔化そうと思えばいくらでも誤魔化せるし,
自信をもった所作などで周りを納得させられるかどうかで
(つまり、作品の完成度だけでなく、それ以外のファクターで)
決まるとこも多分にあると思います。


自分に関して言えば,
かえっていつも自信がなくなってしまうので,
そういうドヤの精神も磨いていきたいところです。


今回の仕事で,
創作に対する内なるストックが尽きてしまったので,
今週末は何かいつもとは違うことをして精神を保養したいと思います。


-案-
・「レ・ミゼラブル」観る
・都内で演劇鑑賞
・川崎の岡本太郎美術館へ行く
・実家に帰省
・何処か知らない遠くへ行く


嗚呼,悩む。

2013年2月2日土曜日

とてもインターナショナルだった

今週は海外からの来客があって,
実にインターナショナルだった。

普段から私の周りは一般の平均よりもインターナショナルだと思うけれど,
いつにも増してインターナショナルだった。

今回のインターナショナルなエクスペリエンスをまとめておこう。


虫について

今週の火曜に私が来客に話をする時間があった。
私は虫と化学物質の同定の話をしたんだけど,
話の後にどうやって同定したのかという質問を受けた。

私はてっきり物質同定の話かと思ったのだけれど,
虫についてだった。

ゲニタリア (生殖器) で判別するような同定はしていないし,
そこまで見なければならない程,込み入った種を扱っている訳でもないし,
質問に窮していると,
本で絵合わせしているのかという話になった。

色々話を聞いて分かったのは,
どうやら図鑑というものが充実していないから同定が困難らしい。

そうか,そういえば,日本はアマチュアにも研究機関と同様かそれ以上の,
虫マニアを有する変態昆虫王国だった。


日本では分類学が軽視されがちなところもあるけど,
他国の状況を聞いて改めて恵まれた研究環境にあることに気付いた。

子どもの図鑑レベルでも,ずいぶん充実しているもんな。


案内した

自分も詳しい方ではないんだけど,
浅草を一緒に歩いてきた。

人が沢山居て,
はぐれないように常に気を張っていたんだけど,
客人はお構いなしに,
てんでばらばらお土産選びをしてしまって,
自由人だなと思った。


日本人同士ならそういう時,
ここで待ち合わせしようなどと決めて自由な行動をするんだろうなと思った。
日本人は時間にうるさいと言うが,
日本人の中ではルーズに分類される私にも
日本人の血が流れているのだと思った。


お昼に染太郎という,
尋常じゃなくいい味を出している店構えの
お好み焼き屋さんへ行った。

人気店らしいが,
昼早く行ったので問題なく入れた。

お品書きには店の歴史が書いてあり,
坂口安吾も足繁く通ったというのを観て,
丁度いま読んでいる堕落論もここで書いたのだろうかと回想して,
胸が熱くなった
胸熱


これからについて

ボーダレスに人が行き来して,
共同研究することや,
情報交換をすることはますます活発になっていくだろうと思った。

その時には,もちろんレベルの高い研究や議論が出来ることが重要なんだけど,
それ以前に,もっと自己の強いアイデンティティが必要であろうと思った。
自国の歴史や自分の哲学観,宗教観などをもっていない人間が,
いくら高いレベルのことをしていても
ちっとも信用などされないと感じた。

研究と同じくらいの熱意で,
日本人的な哲学や宗教観などを見つめていきたいと思った。