2014年2月19日水曜日

続・大変な大雪

特急あずさは5日間連続の運休
中央道,上信越道通行止め
こんなことはかつてなかったと,祖母が言っている。

長野といえば,雪国を連想するが,
安曇野の冬は,寒さ厳しく雪は降らない。
これが例年である。
これはおそらく,
安曇野のある松本盆地は北アルプスの東側にあって,
冬の西高東低の気圧配置では,
日本海側からの湿った空気は,
北アルプスの西側で雪を降らしてしまうためと思われる。

したがって,この辺りで大雪となるのは,
太平洋側が降雪をもたらす,所謂,上雪の時のみである。
今回は,南岸低気圧が関東上空に長く居座ったということで,
気象の知識はないが,天気図を見ながら頷いている。

一度目の大雪は45年ぶり,
二度目はもう昭和一桁年代ぶりということで,
それじゃ,もう誰も周りで知ってる人はいないね,とつぶやく,
祖母の言葉が淋しい。

明日ようやく,仕事に戻る。

2014年2月18日火曜日

テクノロジーは創造性を加速させるか

掃除洗濯料理などの家事や移動に費やす時間など,
テクノロジーの進歩によって,短縮あるいは,全くもって費やす必要がなくなって,
さまざまな余暇や思索に費やすことのできる時間は増えたように思います。

また,情報科学の進歩によって,
それこそ地球の裏側の出来事であっても,スピーディに情報にアクセスできるようになりました。
最近では,興味のありそうな情報をご丁寧に集めてくれるようなサービスもあって,
アクセスできる技能の有無というのは別の大きな問題になりつつありますが,
それを有する場合には,敢えて能動的にならずとも,
勝手に情報が得られる世の中になったのです。

私は,創造性というのは,
既知と未知とを区別することだと思います。
未知を知るには既知を知る必要がありますので,
即ち,創造性とは,地図に記された道を隅々まで踏破する中で,
新しい道を見つけるようなものです。
地図の空白地帯を目指すやり方もあれば,
道すがら未踏の地を見つけることもあるかもしれません。
しかし,何れにせよ,これを見つけるには,
大変長い,無為あるいは有為の時を過ごさねばならなりません。
創造性のには,知を知るための多くの参照と,
それを理解し咀嚼する時間が必要です。

これら,創造性の必須材料は,
テクノロジーの進歩によって,より効率的に,我々に提供されるようになったと思いますが,
現代人はより創造的になったのでしょうか。
処理区と対象区というような,
基本的な検証手法に乗っ取ることは出来ないのですが,
私自身を自己分析すると,
テクノロジーによって一層,非創造的で,愚かで,自分の考えなしの馬鹿になっているように思うのです。

私は,いつも,新聞を読み,お気に入りのブログ,論評サイトなどに目を通して,
世の中のことをわかった気になるのです。
また,疑問を感じたら,すぐに検索し,考えずに答えに達してしまうのです。
そうやって,自分の思索で得たのではない,
借り物の見解に,自分が到達したかのような気分に浸って,
知的な欲求を満たしているのです。
これは,厄介。

私がこういった状態になっているのは,
単に私とテクノロジーとの相性が悪いのかもしれません。
あるいはたくさんの情報を処理する能力に欠けるだけかもしれません。
しかし,テクノロジーの進歩は創造性に味方するはずなのに,
逆の働きをするというのは,全くもって不本意。

お付き合いの仕方を変えてみましょう。
力不足。

2014年2月17日月曜日

記録破りの大雪に次ぐ大雪

先週に引き続き大雪となった。
ノーマルタイヤで,長野まで来てしまっているので,
どうにか高速を通って戻ろうとしたが,叶わない。

そもそも,高速だけでなくてJRも止まってしまっているから,もうどうしようもない。
本当は明日からのセミナーに参加する予定であったが,これでは移動できない。
とはいえ,祖母もこんなに降ったのは記憶にないと言っているし,
これは諦めるほかない。

祖父が亡くなってすぐに先の大雪が降ってきたので,
一族は大変な雪を連れてきたと,冗談を言っていたが,
みな,今週の雪は祖父の所為には出来ないと漏らしている。

私が帰っては,祖母は一人暮らしなので,
一人私は祖父に雪かき要員として残されたのだと,
使命を感じている。

2014年2月13日木曜日

大雪を連れてきました

記録的な大雪の前日,おじいさんが亡くなりました。
私はおじいさんにとって初孫で,たいへん可愛がってもらいました。
職人肌で,家族想いで,植物が好きな人でした。
私はこの人を父のように思っていました。
私の幼少期の昆虫好きを支えてくれた人で,この人が居なければ今の私は居ないのです。

ここのところは研究に夢中になっていて,ほとんど会いに行きませんでした。
余命が短いのを知って,今までのやり方を大変悔やみました。
何のために研究をしたのかということを,何度も反芻しました。
ただ,最期のひと時を過ごせたことは救いでした。

トトにはならない

勉学のために故郷を出た私は,しばしばニューシネマパラダイスのトトと境遇を重ねます。
映画の中で映画技官のアルフレッドは,トトを思って故郷から追いやり,結果として映画監督として大成させます。
映画の脚本としてはとても美しいですが,故郷に残ってはダメだったのか,本当にこれがトトの幸せなのだろうかと,煮え切らない思いを感じます。

私が小中高生の頃,祖父には本当に毎週虫捕りへ連れて行ってもらいました。
祖父が亡くなってから,なぜそんなにも毎週私を連れて行ってくれたのか考えました。
私に立派になって欲しいとか望みがあってのことだったのかとも考えました。
しかし,おそらくはそうではなく,ごく単純に私と一緒にいることを大切に思ってくれてのことだったと今は思っています。
いい意味で子供や孫に期待をしない人でした。
その代わり,願望や希望に関しては最大限援助してくれる人でした。

私は初孫ですから,祖父から1番の支援を受けたと考えて間違いありません。
また,私と祖父の繋がりであった虫で研究を続けることが私の願望であります。
ただ,本当に身の回りのさまざまなことを犠牲にしてまで手に入れるものなのかとも思います。
私は良くも悪くも,前と同じようにはいられないのだと思います。

2014年2月6日木曜日

科学者にはiPadの相性がバッチリ

学術の仕事はよく,巨人の肩の上に立つと喩えられる。Google scholarのトップページにも,この言葉は書いてある。

ここで巨人とは,過去に蓄積された叡智のことである。学問はある個人によってなされるのでなく,過去の礎の上になっていることを表す言葉で,私の好きな言葉の一つである。

科学もまたご多分に洩れず,巨人の肩の上に立って出来ている。ひょっとすると,科学者というのは四六時中実験をしていたり,考え込んだりしているイメージがあるかもしれないけれど,実際にはたいへん多くの時間を既存の事実や概念の理解に費やす。新しい発見は,全て論文という形で報告されるので,理解に時間を費やすというのは,論文を読んで理解する為にたくさんの時間を割くということだ。

新しいことを始めようと思えば,関連の分野が今どれだけ理解されているかということを把握するためにたくさんの論文を読まなくてはならないし,そうでなかったとしても,最新の論文は毎週毎月のように次々と出てくるので,科学者は息をするように論文を読み続けないといけない。そういうわけでPh. D (日本語でいうところの博士) は,piled higher and deeper (文書をうず高く積み上げる,つまり机が文書で埋れている様) の頭文字を取ったものだと揶揄されるみたいだけど,それは致し方ないところもあると思うんです。

本題なんだけど

昔は一冊の研究雑誌に目を通して,必要な論文を印刷して読んだり取っておいたりしたみたいだし,最近ではそれらのほとんどをPDFで入手することができる。iPad Airを入手して思ったことは,とってもPDFの処理が早くてストレスなく読めるということだ。

私は,これまで論文のPDFを印刷して,ラインマーカーで大事なところを線を引き,色鉛筆でmemoを書き込んだりしていたのだけれど,それも全部iPadで出来てしまう。例えば,goodreader。



まともに論文を読んでいると本当に,うず高く積み上がってしまって1ヶ月に一度は机の片付けをしないといけないし,せっかく読んでメモしても何処かになくしてしまって,また印刷しては忘れた頃に出てくるの繰り返しで,phdスパイラルにハマるというダメ人間なのです。

そういう私にとって,iPadは救世主的な存在になるんではないかと期待しております。

2014年2月5日水曜日

iPadの保護フィルムは何が良いか

Airになって,せっかく軽くなったのだから,出来るならばそもままカバンに入れて持ち歩きたい。でも,マイブラザー曰く,今回はタッチパネルのガラスが薄くなって,耐久性が落ちているとのこと。
本当かよ。落としたらどちらにせよ割れるんだろ。と思いつつも,何れにせよ指紋防止やキズ防止の為のフィルムは貼りたい。

マイブラザーおすすめ

マイブラザーは,そのうちyoutubeで商品レビューを始めるんじゃないかという雰囲気がある。彼曰く,強度を求めるなら強化ガラス製のが良いらしい。彼のおすすめは,以下の2つ。

各方面から紹介されている,SpigenのGLASS

【国内正規品】Spigen iPad air GLAS.t リアル スクリーン プロテクター≪強化ガラス液晶保護フィルム≫【SGP10642】【国内正規品】Spigen iPad air GLAS.t リアル スクリーン プロテクター≪強化ガラス液晶保護フィルム≫【SGP10642】


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そして,もう一つが,クリスタルアーマー
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こちらは,なんでも端が円く削られているラウンドエッジ加工が施されているので,良いらしい。また,指紋予防のためにフッ素を塗るらしい。ブラザーはこっちを使用しているみたい。


結局


私は,GLASSを買った。ブラザーへの当てつけではないんだ。
いちいちフッ素塗るとか煩わしいし。
マイブラザーが推奨していた,お風呂場で湯気を立たせてホコリを落として,フィルムに入らない方法実践したけど,めちゃくちゃホコリ入ったよ,このやろう。やはり,フィルムは電気屋さんで貼ってもらえるのなら貼ってもらった方が良い。

2014年2月3日月曜日

iPad Airが欲しい

先月,iPadを祖父母にプレゼントした。冬のボーナスを貰ったマイブラザーも時を同じくして買ったらしい。

祖父母とはFace timeの為に買い,それをしている以外の時間は,たまに写真を撮ったりテトリスをする位の用途らしい。
弟はというと,どうせネットサーフィンくらいしか用途はないのだと思っている。勿体無い。

元は興味がなかったのです

私は断然,紙と鉛筆派で,まったくiPadなんぞには興味がなかったのだけれど,この前実家に帰ったとき触ってみたり,iPadに関するまとめサイトの情報を見て欲しくなってしまった。だって,ほとんど紙と鉛筆と同様に使えるし,Airになってバッテリーもずいぶん持つし,軽くなったし,ガジェットとして確立しているんだもの。

とはいえ,iPadはなかなかお高い。魅力的だけれど,買おうとはなかなか踏み切れなかった。高校時代によく買っては応募した,公募ガイドでも買って,実力で当ててやろうかと思っていたんだ。

お仕事はしっかりやるものですね

そうしたら,仕事の関係で購入していただけることになったのです。普通の仕事はもちろん,それなりに責任のある仕事もしているけれど,立場上それが給料には反映されないのだな。今回は,そういう姿を見ていた上司が買ってくれた。ありがたい。
これを励みにもっと論文を書きましょう。

2014年2月1日土曜日

ある高校生がテレビが嫌いな理由

私は生粋のテレビっ子である。とくに中学生以降くらいからは,深夜にやっているくだらない番組が好きであった。

大学の時分には,10分30分でも早く寝れば良いのに,ついつい番組を見ては,乾いた笑いをするのであった。そういう時,おそらく私の脳の能動的な部分は完全に,受動的な部分もほとんど機能を停止していて,受けるというよりも素通しして胸に引っかかるところだけを濾すように視聴する。今ではめっきりテレビを見る機会も無くなってしまったけれども,知性の無い視聴が私には妙に心地よかった。

そういう経験をしてきたので,テレビを見ないという人が居れば,その理由はコンテンツが面白くないからであろうと私は推測する。

だけれども,今日高校生と話していると,驚くべき理由でテレビが嫌いといったものだから,1) ずいぶんとませているな2) ネットの力なのかなと感じた。

ませている

私と話した高校生がテレビが嫌いな理由は,テレビは一部の情報だけを,まさに針小棒大に語るからだというのだ。鼻水をたらしていた(いや,拭いていたけど)私の高校時代とは大違いである。

「最近だと,NHKの会長の籾井氏の発言なんかは良い例です。」と続く例で,更に驚いた。いろいろ例がある中で,そのチョイスである。
私の高校生のときにも,やっぱり靖国問題や慰安婦の件は問題になっていたけれども,当時「憲法を変えて戦争へ行こう という世の中にしないための18人の発言」をバイブルとしていた私としては,何故,近隣諸国を触発するようなことをするのかというような考えであった。

今回の発言については,論旨は分かるが,当人のポストや発言が行われた場,使われた言葉の曖昧さなど,不用意過ぎたといえるだろう。
だが,普段からそこまでこの件について注視していない一般人からしたら,不用意なことを言うやつもなかなかだけど,わざわざ関係ないこと聞くやつもなかなかだね。最初から足下掬う気の悪意ある質問だったんじゃないのと勘ぐってしまう。

ネットの力

これまで,ある記事が出たらそれを信じるしか無かったけれども,今は容易に会見の場などの一次情報をたどることが出来るようになった。
しかし,かくいう高校生が一次ソースまで遡って,ませたことを言っていたかといえばそうではないのではと思う。おそらくそこには,新聞やテレビでない別のメディアがあったのではないか。

私の頭に浮かんだのは,2chやそこからの情報を引用したまとめサイトであった。絶対見ているよ,あの高校生は。だってそうじゃなかったらあんな話題わざわざ出さないもの。
私は深夜番組を見るが如く,それらをよく見る。関心を集めている多くのサイトは,所謂右寄りの意見をまとめたものが多いと感じている。

20歳以上くらいになれば,pcを持つ割合も増えるだろうし,自由にインターネットへつなぐことが出来る環境も増えて,そういうサイトを見る人も増えるだろうなと予想はしていたけど,高校生までああいうのを見るとは予想外だった。スマホを持つ人が増えたせいだね。


件の高校生が,2ch系サイトを見ているかは定かではないけど,おそらくネット経由でいろいろな情報を見聞したことは間違いないと思う。多かれ少なかれ,たくさんのソースから情報を得て見解を構築する機会が増えるのは良いことだと思う。けれども,あらゆる1次でないソースは,何らかのバイアスを含んでいるだろうから,一部の情報...の理由では,どれかを嫌うというのもまた同じ道を辿ることとなっちゃうよね。



戦争に行かない為に憲法を変えるというのは,あんまり議論されないね。
憲法を変えて戦争へ行こう という世の中にしないための18人の発言 (岩波ブックレット657)憲法を変えて戦争へ行こう という世の中にしないための18人の発言 (岩波ブックレット657)
井筒 和幸,木村 裕一,黒柳 徹子,辛酸 なめ子,中村 哲,半藤 一利,松本 侑子,美輪 明宏,森永 卓郎,吉永 小百合

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