2014年2月13日木曜日

大雪を連れてきました

記録的な大雪の前日,おじいさんが亡くなりました。
私はおじいさんにとって初孫で,たいへん可愛がってもらいました。
職人肌で,家族想いで,植物が好きな人でした。
私はこの人を父のように思っていました。
私の幼少期の昆虫好きを支えてくれた人で,この人が居なければ今の私は居ないのです。

ここのところは研究に夢中になっていて,ほとんど会いに行きませんでした。
余命が短いのを知って,今までのやり方を大変悔やみました。
何のために研究をしたのかということを,何度も反芻しました。
ただ,最期のひと時を過ごせたことは救いでした。

トトにはならない

勉学のために故郷を出た私は,しばしばニューシネマパラダイスのトトと境遇を重ねます。
映画の中で映画技官のアルフレッドは,トトを思って故郷から追いやり,結果として映画監督として大成させます。
映画の脚本としてはとても美しいですが,故郷に残ってはダメだったのか,本当にこれがトトの幸せなのだろうかと,煮え切らない思いを感じます。

私が小中高生の頃,祖父には本当に毎週虫捕りへ連れて行ってもらいました。
祖父が亡くなってから,なぜそんなにも毎週私を連れて行ってくれたのか考えました。
私に立派になって欲しいとか望みがあってのことだったのかとも考えました。
しかし,おそらくはそうではなく,ごく単純に私と一緒にいることを大切に思ってくれてのことだったと今は思っています。
いい意味で子供や孫に期待をしない人でした。
その代わり,願望や希望に関しては最大限援助してくれる人でした。

私は初孫ですから,祖父から1番の支援を受けたと考えて間違いありません。
また,私と祖父の繋がりであった虫で研究を続けることが私の願望であります。
ただ,本当に身の回りのさまざまなことを犠牲にしてまで手に入れるものなのかとも思います。
私は良くも悪くも,前と同じようにはいられないのだと思います。

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